竹富島 さぷな家

竹富島慕情

竹富島慕情

独り言

他に旅行案内誌が無かった訳ではないが、子供の頃から私の旅のガイドは時刻表(日本国有鉄道)であった。巻頭の路線地図や巻末の宿案内を頼りに個人旅行や出張に利用したものだ。今考えても旅先の情報はそれで十分であったと思う。

初めて足を踏み入れる街は、まるで未知の世界に引き込まれるようであり、それは国内でも海外でも変わらない。自分だけが別の存在に感じるのはそんな時だ。

まして小さな集落などは、迷い込んだ子羊の様にビクビクし、反面そこにいる自分自身にわくわくしているのだ。多くの情報を収集して行く先々の観光場所や宿の設備、レストランの他人の評価を得て出掛けるのは旅ではない。

旅先の事は大凡で良い。多くの偶然も楽しいものなのだ。旅はロマンと冒険。「どこか遠くへ行きたい」、誰もが平等に与えられた夢なのだ。しかし、世界を見れば夢のままで終る人の方がはるかに多い。

旅ができることは、生まれた国や境遇に感謝をすることだ。自分だけでは決して成し得ない事だから。

竹富島慕情

今から30年位前の話である。西の集落からコンドイビーチに行く道が二筋あり、双方とも南の集落からコンドイに出る道と重なりビーチに出る。合流するまでは一つは桑畑を通る細い道、もう一つは照葉木(やらぼ)の高木が茂りそこだけトンネルとなった道だ。

どちらの道も好きで轍があるもののほとんど車は通らない。トンネルは今の環状線のちょうど焼却場の前あたりであった。

私の訪れる時期のせいか、そもそもなのかビーチには自転車もなく、売店バスもなかった。カイジ浜も同様だ。コンドイビーチは今以上に綺麗だった様な気がする。余計な建物もない、海岸べりに木陰もたくさんあった。

私が一日を過ごすのはコンドイ浜とカイジ浜の中間くらいの砂浜で、そこはオオハマボウ(ゆうな)の木がヤシのように海岸に突き出ており絶好のパラソルになるのだ。その木が倒れるまでの4年間くらいは毎年そこに陣を構えたもので、ゴザを敷き、ロープを枝に掛ければテレトリーの完成である。

陣地の前も遠浅で砂浜ではないがその代り波打ち際からもサンゴが見え、浮遊するクマノミもはっきり見えた。一居ても陣の前を通る人はほとんどなく自然を満喫したものだ。

昼は集落に戻り蕎麦屋で300円の大盛りを頼む。50円増しで通常の倍の量だ。おじさんとおばさん二人でやっている小さな蕎麦屋で、店の壁一面に訪れた人の名刺やメモが張ってあった。味付けとなる唐辛子入りの泡盛や、ピーヤシに出会ったのもここである。

ピーヤシは胡椒科の香辛料で年2回採れる。瓶に詰めてあり、季節に40~50個位がいいところだそうである。残念な事に最近は島で採れるピーヤシ(ピパーツ)の実が非常に少ない。

余談ではあるが、石垣島や竹富島で売られている竹富島特産と書いてあるピパーツは原材料が台湾産や別の島の物も多い。

また、星の砂も同様で、30年位前はカイジ浜やアイヤル浜にはいくらでもあったが(両手ですくえたほど)今は全くない。全てフィリピンから輸入している。カイジ浜ではそれをパラパラ撒き客に拾わす。こんな演技をしなければならなくなったのだ。

星の砂は有孔虫の殻である。環境破壊が進む今竹富島に流れ着く星の砂はない。

コンドイに出る手前で道は左右に分かれ、右はニーラン、左はカイジ浜となる。カイジに行く道にはその当時から閉鎖されたリゾートがあった。どうも此処はリゾートには鬼門の様で、それ以来何度か開業しているところを見た事があるが大概一年で終わっている。

今年(2014)リゾート建設の話が再浮上している。どうやら那覇の業者のようであるが、はたして来島するお客様を満足させる施設が出来るかどうかは分からない。

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夕飯の宴も終わり宿泊客達と西桟橋に向かう。夜道は今よりも暗い。2月の下旬頃だったと思う。

桟橋に出た我々はきらきらと海面光る物を辺り一面に見た。夜光虫(プランクトン)かなと思ったらそうではなかった。満天の星が海に映っていたのだ。そんな事がありうるのか。海面の高さ、空暗さ、満天の星、そしてこの時期にサンゴ礁を覆った藻やアオサが海面を鏡の状態にしていたのだ。

西桟橋周辺の海面は鏡だったのだ。みな言葉も出なくただただ感動して時を忘れていた。それ以来何年も期待を込めて桟橋に行くのだが、海面の星はこの夜だけのものだった。

民宿の話

冷たいさんぴん茶を頂き部屋に戻ると借りた内箒で掃除を始める。4~5日の滞在でまずこれをやる。新聞紙を濡らし、ちぎって畳に撒きそれを箒で集める。埃がよく取れるのだ。次に半間の二段押入れを開け布団を部屋干しする。

おばさんもニコニコ、私もニコニコ、これから使う布団なのでこんなことは当たり前でちっとも苦ではないのである。

夕飯時は特に楽しい。当時(30年位前)はサバニ(小さな船)で毎日漁をするオジが何人かいた。勿論竹富島のリーフ(サンゴ礁)内でだ。その為、夕飯の煮魚などの種類や大きさなどは隣に座った客人と違うのだ。大きければ得をしたような気持がしたものだ。

風呂はどこの民宿も同じで順番待ちがあった。当時は今以上に水は貴重な物との認識が島人や客にあり、風呂桶のお湯などは最後まで入れ替えることはなく使ったものだ。しかし、最近はそうではないらしい。残念な事だと思う。

さぷな家の話

竹富島でプールを作ったのはさぷな家が初めて。離れで戸建の客室コテージもさぷな家が初めて。リネン類を石垣の業者に依頼したのもさぷな家が初めて。宿泊予約サイト(じゃらん)を利用したのもさぷな家が初めて。ゲストハウスと付けたのもさぷな家が初めて。

因みに八重山で民家に地下室を作ったのもさぷな家が初めてである。何もかも初めてが多く風当たりも強かったが開業当初から多くのお客様から共感を頂いた。

現在のさぷな家はスイートルームのみの営業で、旧館の小さなプールやコテージのある棟は別の方が別の名前で営業をしている。

初めての中で消滅しているのは宿泊サイトの利用とゲストハウスという名前であり、訳を話せば長くなるのだが、大まかな理由は竹富島島内にゲストハウス何々と多くなったこと。

宿泊予約サイトは企業のポリシーが失われ、ゴミを漁る様に宿の数だけ増やせばよい、リベート(契約手数料)が多ければ良いという姿勢に見切りをつけたこと。じゃらんとさぷな家ほぼ同時に発足した。私が銀座のリクルートに出向き、リクルートにも実際さぷな家に来ていただいた。

そうしなければ契約をしなかった。他所は他所さぷな家はさぷな家で譲らなかった。リクルートもその時点ではしっかりしたポリシーを持っていた。その後、楽天トラベルに国内の宿泊業績を抜かれたリクルートは様変わりし、当時のような考えはない。宿を電話で漁り、契約書類を送り掲載をしている。

私はこの事がどうしても許せなく2009年にリクルートから手を引いた。

JTBるるぶの話

2016年明けに時間をかけて国内の旅をしてきた。海外の場合とは違い、ひとっところに落ち着くという旅ではなく周遊である。その旅で気が付いたことがある。一つは人気の宿程(小規模な)連絡が取りずらいと言う点で、またそういう宿の限って部屋数が少ない。

人気のホテルなどは連絡は取れるのだが、宿泊日が近ければ近いほど宿泊予約サイトの値段よりも高額の価格で返事が返ってくる。また、10年前とは違い旅行者の宿泊サイトに依存する度合は非常に高いという点である。

さぷな家としては宿泊予約サイトの手数料にしてもお客様の負担になると考えてあえて宿泊サイトの利用をやめた経緯がある(7~8年前から)。しかし、今回の旅で宿泊サイト掲載は宿側がその是非を考えるよりも、旅行者が情報を望んでいるのであればそうすべきではないかと実感したのだ。

ひと昔の旅人の様に本や雑誌、公共の観光案内を見たり検索したりする事が今の旅人には稀な動作に思えてきたのだ。

今回の旅で私にとって一番使いやすく、また分かりやすいサイトが「るるぶ」であった。旅人の気持ちをよく理解している。掲載を依頼するならここだな。そう思ったのは旅人としての本音である。

平成28年4月1日からるるぶサイトで予約の受付が出来るようになった。(るるの掲載には他の宿泊サイトと違い、旅館業の許可書、消防検査証、宿泊者の保険、火災保険などの提出があり、流石だなと感心した)

トリップアドバイザーの話

ご存知かと思うが、トリップアドバイザーに宿情報として載るのは掲載を依頼しているものではない。宿泊者の口コミ投稿により掲載される。

私もよく旅をするので10年くらい前にこの情報サイトを知ったとき便利で感心したものだが、いざ自分の宿が掲載されると余計に身近に感じた。

しかし、どのサイトも隠れた商魂と言うものはあるもので、口コミにより宿の名前は掲載されるのだが、必要以上の宿情報は載せない。ここに企業としての収益が成り立つ。

さぷな家もトリップアドバイザーの影響で外国からのお客様が少し増えたのは間違いないので今から7~8年前に年間3万円程度のビジネス契約をトリップアドバイザーと結びHPのアドレスを載せて貰う事にした。

これは、海外の方がさぷな家のHPを検索しやすいためにだ。

3万円程度のビジネス契約だが、世界中の宿を対処に考えると途方もなく莫大な金額だ。さぷな家の規模は最低額(ビジネス契約)なのでホテルなどは大変な金額になるのかと思う。

さて、この金額をトリップアドバイザーは年々上げてきた。昨年には5万円を超える金額を伝えてきた。そして、いったん契約の更新が途切れると、再度倹約する場合には8万円位になると言ってきた。

私はこういうスタンスが苦手なので、ビジネス契約を解除した。それ故、トリップアドバイザーにはさぷな家の掲載はあるが、HP情報は記載されていない。また、どういう理由かは分からない7~8年一位の宿ランキングを下げられてしまった。

まあ、企業の勝手なのだから仕方がない。要するに収益を追求する企業なのだから。

トリップアドバイザーの問題点は宿泊者の宿泊確認(宿泊しなくてもと宿泊したかのように口コミが出来る)が出来ていないというと、口コミを投稿した人を擁護しているという点にある。この点、じゃらんも楽天も、もちろんるるぶも宿泊確認はしっかりしている。

竹富島の宿の口コミにもあるが、長々と事細かく褒めたたえている口コミは身内や友人の場合が多い。多くの口コミを頂いている経験からこれは直ぐにわかる。また、同業者の口コミ(悪口)も直ぐに分かる。

やっぱり口コミの世界は居心地が良くない。

さぷな家のご宿泊された方は経験がおありと思うが、予約の問い合わせからご宿泊に至るまで、何度かメールのやり取りをさせて頂いている。

お客さまにとれば少々面倒ではあるが、これがあるから何の問題も起こらず無事にご宿泊頂いていると思う。

実はこのやり取りの様なシステムを宿泊予約サイトに取り入れたところがある。今話題のAirbnbサイトである。宿と宿泊者、相互確認をしながら予約を進めていき、宿泊後はお互いに感想を伝えるというもので実にユニークである。

どちらかを擁護するというものでもなく、お互いのIDなども見せ合う。

さぷな家も私のホスト名で掲載をしている。竹富島ではまだ他にない。お手透きの時に覘いて頂ければと思う。

教訓から学んだ宿泊規定

開業二年目のさぷな家のDLXroomでの事で、女性二名のお客様が事もあろうに島内の水牛車観光の社員を招き入れ騒いでいた。二泊予定のお客様には一泊で翌日チェックアウトして頂いた。

観光会社の社員は経営者から厳重な注意を受けた。竹富島の民宿は経営者の自宅でもあるのだ。

その後さぷな家の宿泊規定の中に宿泊者以外の出入りをお断りする文言と、万一その様な事(宿泊者以外を招き入れる)があった場合、即日チェックアウトをして頂くとの内容を記載させて頂いている。宿の敷地内には他のお客様の空間でもあり自分たちだけのものではないのである。

記載をさせて頂いてからその後一度もこの様な事例はない。

これも開業二年目の事。女性二名のお客様が庭に客席のある食事処に夕食を食べ行き、泡盛を調子よく飲んだらしく、ぐでんぐでんに酔い島人に送られてきた。店では酔っぱらった挙句、庭の白砂まで口に入れたというのだ。

勿論、翌朝の食事など口に通らず無言で帰られた。その後、さぷな家の宿泊規定の中に女性のみのお客様には門限を設けさせて頂き、遅くなる場合は必ず電話を頂くようにしている。どこで何をしているかが分かれば迎えに行くこともできるからだ。

お客様の送迎は通常石垣島の離島ターミナルから電話を頂き、竹富島の港まで迎えに上がり、お帰りは通常12時までを送りの時間とさせて頂いている。その後の時間(チェックアウト後の午後の時間)は迎えの時間(チェックイン)と重なる為、

基本的にはお荷物のお預かりをして、さぷな家にお戻りを頂いた時点で集落バスで港までお帰り頂いている。無論、手すきの時はお送りをしている。

一昨年、子猫を拾い部屋に入れ、翌朝子猫のミルクを要求したイタリヤの方がいた。動物を入れる籠が欲しいとも言われた。残り2泊の予定であったが、子猫を元のいた場所に戻すか、宿をチェックアウトするかの何れかをお願いしたが、最終的には石垣島の宿に移動をされた。

本人の話では猫は東京の友達に飼って貰うとのこと。子猫を拾って部屋に泊める。規定以前の論外の事である。勿論、旅館業法で言うならば違法行為である。

このお客様がコメントをトリップアドバイザーに投稿された。宿の評価は最低であった。自分思うようにいかなければ最低に評価する。イタリアに連れて帰り子猫は幸せに暮らしているということであるが、動物を日本からイタリヤに持ち出すには検疫の上で一月以上は掛かる。

野良猫なので予防接種も2度必要になる。どうして嘘までついてコメントをするのか寂しいことである。

さぷな家の食事

さぷな家開業一年前から石垣島の農家巡りをして、美味しい果物を求めた。勿論、なるべく農薬を使っていない農家だ。

今(2014年)から3年半前に石垣島にファーマーズマーケットがオープンして知り合いの農家も出荷しているため仕入れが少し楽になっつたが、それでもお客様にお出しする果物の半数は農家から直に仕入れている。頑固な親父ほどマーケットに出していない。

果物の物仕入れは簡単なようで難しい。熟す食べごろの見極めだ。また同じ果物でも沢山の種類がある。バナナは4種類、パインは5種類、パパイヤは5種類、ドラゴンフルーツは白が2種類赤が3種類、黄色が1種類、スイカは3種類、マンゴーは5種類、パッションは4種類、

スターフルーツは2種類、レンブは3種類、グァバは3種類、釈迦頭は3種類・・・・・まだまだ沢山ある。全てさぷな家では使う。パンや野菜も然りである。

良く、島野菜をふんだんに使うとかいうコピーを目にするが、八重山で野菜の美味しい時期は2月から6月であり、その後は内地物が主流となる。時期に旬な地物を使うのは当たり前である。それよりもなるべく農薬を使わないものを仕入れる方が大切だ。

ブロッコリー一つとっても味は格段違うし安心なのだ。かんきつ類はなるべく国産を選ぶ。どうしても輸入物を使う場合は防虫防腐剤の有無を吟味することだ(さぷな家ではあまり使わないが)。

朝のコーヒーなどもオーガニックの物を使っているがお客さんが理解しているかは別である。現在、スモーク小屋を作り始めている。完成したら早速無添加のソーセージを提供したいと考えている。

★諸般の事情により2017年から上記の内容の朝食の提供はしておりません。

宿泊日数について

さぷな家では通年2泊以上のご宿泊をお願いしている。一泊の場合、竹富島に来る船に乗り、チェックインして(14:00)、荷物をあけ、また翌日、荷物をまとめ、アウト(10:30)して、また船に乗り、他の離島へ行く、とても大変ことなのだ。

竹富島以外でも同じで、初めての旅行だととどうしても島をたくさん廻る事を考えてしまう。竹富島以外の離島は船で片道25~60分位掛かる。悪天候の時にはもう少し伸びる。この状態で離島に着き宿の迎えや送り時間、また船の時間を考えると、さぷな家ではどの島でも二泊をお勧めしいる。

波照間や鳩間島は船の便が悪く、また欠航も多いので、旅行の初めに計画することをお勧めしている。

全体の旅行が3泊4日位だと中日が2日しかないので、仮にそのようなご予定の場合、八重山の情緒を味わうのであれば石垣島を含め2島巡りがベストとアドバイスをしており、のんびり、ゆったりするご計画をお勧めしている。

宿泊料金について

この2年、竹富島の宿泊施設の料金は大幅に上がっている(民宿を除く)。何が根拠なのか分からない。部屋の面積?宿の設備?調度品?料理の内容?サービス?ネームバリュー?。六畳二間でスイートと表現してる宿もあれば、ヴィラだ、別邸だと流行りをまねるところもある。

ヴィラとはイタリヤ語で邸宅や別荘を意味するが宿主がはたして理解をしているのかは分からない。リゾートとは名ばかりで繁盛期はルームチャージを冬場の何倍にもしているところがあるかと思えば、集落内の宿で一泊5万以上(二人で)で泊めているところもある。

この様なホテルは世界中で聞いた事もない。夕食は出すけど朝食は出さないこんな宿も聞いた事はない。まして、竹富島は朝早くから開けるカフェなどもないのだ。ドミトリーなら別ではあるが。

この様な宿が平常と考え、庭や部屋が広くて宿泊金額を高くできるのであればさぷな家も現在設定の宿泊価格の2~3倍の金額になる。しかし、そんな馬鹿げた事は出来ない。竹富島の宿泊金額の算出は、基本は竹富島の自然なのだ。

この何処の宿も共有している基本にほんの少しの付加価値分を頂く、これが宿泊客に提供できる最大のポイントではなかろうかと思う。

さぷな家の宿泊価格は日本本土のペンションなどを参考にしている事もあるが、基本的にはこれくらいだったら自分も利用するし、妥当ではと思い設定している。また、ほんの少しの付加価値分を頂戴している。

宿の心得

宿で一番大切なことはミガク事だと思う。接客態度を磨く、言葉遣いを磨く、調理の腕を磨くといったことは当たり前で、近年、ホテルや旅館に一番欠けていることは設備や部屋を磨くと言う事だ。

原因は職種が分業されていたり、下受け任せになっていたりすることもその一つだが、統括して管理する人材がいないという事が一番で、上役を望みながら働くどこぞの国の役所の一担当に過ぎないレベルなのだ(凡例)。総合的なノウハウを持たないのだ。

このことは毎年の様に行く先々のホテルや旅館などで受け取れる。そういう宿に限ってHPなどに多くの演出をしたり、調度品目を向けさせている(ベットがどこどこ製とか、何々のシャンプーだとか・・)。

さぷな家の旧館(現在は別なお宿)の事であるが、開業当初から本当によく磨いた。毎日毎日のガラス磨き、ベットを上げて床磨き、便座を外してトイレ掃除、上掛け布団の日干しや風通し、水栓や配管の乾拭き、浴槽カーテンの洗浄、扇風機や照明の掃除、庭の草取り、小道の清掃、建物周

りの清掃・・・などなど。掃除の時間が本業なのだ。磨くことを2~3か月サボるともう後へは戻れない。勿論、現在のさぷな家(スイートルーム)も磨いている。

清潔な宿に泊って頂くこれがの宿命ではないだろうか。細かなところはコツコツ直す。10年経っても新品の様に磨き上げることが出来たのも建物への愛着がそうさせたのかもしれない。

一昔のテレビではホテルや旅館を舞台にしたドラマに重箱の隅をつつく女将さんや女中頭が出てきたが、今の時代、そういう人材がもっとも必要ではないだろうか。

竹富島慕情2

その昔、八重山諸島へは大阪から船で2泊3日揺られ石垣島に着いたこともある。那覇からの船も何度も利用した。最近は日本本土からとても近いものとなった。そしてこの2年、格安航空会社の参入でお客層も変わったような気がする。

竹富島にもリゾートというホテルや、集落内にも小規模のホテルが出来た。観光客の多くは団体であるが、それも小規模な団体が増えてきた。相変わらずなのは島々を一で周るツアーだ。今や国内旅行のドル箱なのだ。

その為、旅行会社も客取り合戦に必死で本当の意味の観光は提供していない。観光のスタイルを選ぶのは旅人自身である。さぷな家は、島でのんびりしたい、周りに惑わされない時間を過ごしたい、静かな夜を過ごしたい。そんなお客様のためにお部屋を提供している。

日本最南端の八重山諸島はいつまでも遠い存在であって欲しい。

独り言2

ギザのピラミッドをバックに行われたナイトショーを見に行く。今度はガイドなしのフリーでTAXIで駆け付けた。どうしてももう一度近くで見たい。昼間手に触れたピラミッドに再び酔いしれた夜だった。

エジプトの旅は子供の頃からの夢だった。人類が作り上げたもので自然の驚異に劣らない数少ない創作がピラミッドなのだ。あれからもう四半世紀が経つが未だに次の旅の事を考えている。

独り言3

30年前、私は竹富島の景観や集落、伝統行事には殆ど興味がなく、テレビで放映された青い海をどうしてもこの目で見たいという気持ちで訪れた。これはピラミッドに触れてみたいという気持ちと同じような気がする。

さぷな家の建物の話(旧館編)

さぷな家の旧館は2013年に譲渡した建物で今はCAGOさんと言う民宿ではあります。が、さぷな家の建物の話はここから始まります。

何もない土地の上に建物を設計をして立ち上がるまでの時間はとても楽しく幸せで労を忘れる。前記の「さぷな家の話」では旧館についても建物の概要を話したが、建物には外見とは違う思いがある。

特に小さなプールのあるさぷな家旧館(現在はCAGOさん)を設計した時は友人家族を招き過ごしたいと言う思いで設計をした。敷地内にあるプールも水着になるためさぷな家に近い竹富島の「なごみの塔」からも見えないように配置をして母屋で隠れるようにした。

敷地は母屋とコテージが二棟。これも竹富島の建物配置を考慮したものだ。従来の建物と違うところは見えるものだけではなく実は他にある。それは3棟とも東西南北面に窓か扉があるという設計で風がすべて通る設計にしてある。

人が屋内で過ごすうえで空気の調和は最も大切な事であり、只の明り取りであってはいけない。また、それぞれの窓や扉はそこからの眺めを考えなければ建物の価値は無い。それぞれの部屋からそれそれの建物眺め、プールの眺めも然りなのだ。

お客様をお泊めするのに清潔なお部屋、お食事も大切であったが、私のコンセプトの中には宿泊された家族が見守る中で子供たちがプールで遊ぶ姿や。夜、子供たちが寝た後に縁台でのんびりする親の姿があった。

建設のときに植樹した木々の成長が待ち遠しく、開業して3年目頃からやっとテーブルや縁台に影を落としイメージの外観や庭が出来たと思ったものだ。木々の手入れは大切でどの窓や扉からでも適度に維持するのは大変な事だ。それを怠るとすぐに光を遮断し建物に害を及ぼす。

竹富の場合、樹木の周りや下草を処理しておかないと害虫ややぶ蚊の溜まり場となる、これが一番いけない。

今はよそ様(CAGOさん)の持ち物である建物の事は把握はしていないが、持ち主のコンセプトがどの様であれ大切にこまめに手入れをして頂き長持ちをさせて頂ければ建物や庭の木々も本望と思う。

HPの話

さぷな家のHPは自分でも味気のないものだと思っている。知り合い曰く、もう少しバージョンアップをすれば集客が増えるという。要はHPの演出である。それが出来ない訳がある。必要以上の演出はお客様の楽しみを奪うような気がするからだ。旅の楽しみは未知の部分があるから楽しいのだ。

宿も然りである。トリップアドバイザーなどではしきりに演出を工夫しているがこれはさぷな家で依頼したものではない。

末筆ではありますが、地味なHPの竹富島慕情をご拝読願い大変感謝をしております。ありがとうございました。


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